マーケティングやプロモーションの仕事に関わっていると必ずといっていいほど登場する言葉がブランド、ブランディングです。
このブランド、ブランディングという言葉はそもそも何を意味しているのでしょうか?
今日はこの言葉を説明したいと思います

ブランドとは何?

私がトレーナーとして所属している一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会ではブランドを以下のように定義しています。

ある特定の商品やサービスが、消費者・顧客によって「識別されている」とき、その商品やサービスを「ブランド」と呼ぶ。

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会による 消費者・顧客から見た「ブランド」の定義

これはどういう状態なのか?ここでは私自身を消費者・顧客と考えて説明してみます。私が日々の生活の中で以下を目にしたとします。

私はこの画像をみてiPhone、appleのスマートフォンであると識別できます。
なので私にとってはiPhoneという製品はブランドなのです。 今この記事を読んでいるあなたも識別できているのではないでしょうか?であればiPhoneはあなたにとってブランドです。ただし、もしかするとあなたの周りにはこれを見ても何であるのか?識別する事ができない人もいるかもしれません。その場合、その人にとってiPhoneはブランドではありません。

私はiPhoneをブランドとして識別できた後、頭にいくつかの言葉が浮かび上がります。
例えば

  • 毎日の生活に欠かせない道具
  • 奇麗な写真や動画が撮影できるカメラ
  • 高級・高品質なスマホ
  • コミュニケーションツール
  • 便利なアプリが色々
  • 手のひらサイズのメディア
  • シンプルだけど洗練されたデザイン

と、パッと書き出してみましたがこのような感じです。

私はこんな言葉がパッと浮かびましたが、あなたはどんな言葉が頭に浮かびあがりましたか?私と同じようにスマートフォン以外の言葉が複数浮かびあがったのではないでしょうか?

iPhoneは企業にとってはスマートフォンという製品ですが、消費者・顧客とってはスマートフォン以外の固有の意味を持つ存在なのです。ではこの意味はどこに作り上げられるのでしょうか。

それは消費者・顧客の記憶です。この記憶が固有の意味を持つ心象を作り上げるのです。ブランドは消費者・顧客が商品・サービスに対して抱く心象そのものなのです。では心象はどこにあるのか?それは人の心の中に存在するものです。

消費者・顧客の意識の中に現れてくるイメージ。これがブランドです。

こう考えると、ロゴマークやネーミングは消費者・顧客がブランドを識別するための要素としては大切な役目を担いますが、ブランドそのものではないという事は理解いただけるのではないでしょうか?

また、ブランドは企業だけでは作ることができません。意識の中に現れてくるイメージを作るのは消費者・顧客自身です。企業は消費者・顧客と共にイメージを作り上げていく必要があります。

ブランディングとは何?

ブランディング(Branding)はブランド(Brand)の現在進行形、ブランドであり続けるための継続的な行為をブランディングといいます。

ブランディングはブランドを作り上げていくための活動の全てです。そのため、広告宣伝や販売促進だけがブランディングではありません。

私にとってiPhoneがブランドだとします。
iPhoneというブランドに対するイメージは広告宣伝や販売促進だけで作り上げられたものではありません。ショップでの接客、レビューや口コミ、実際の利用体験、アフターサービス、ユーザー同士の交流など様々な体験や経験を通じて作り上げられたのです。

広告宣伝や販売促進、体験や経験という言葉から、ブランディングは企業のコミュニケーション戦略の一部と考えられる事も多いです。ここで大切な事が経営的な視点を持つ事です。

ブランドは企業にとって資産になります。そうするとブランディングは企業がブランドという資産を生み出していくための活動になります。

であれば、ブランディングはミュニケーション戦略だけではなく経営戦略、マーケティング戦略、コミュニケーション戦略と企業の活動を統合したブランド戦略の中で実行される活動と考える事ができます。ブランド戦略は企業経営そのものなのです。

ブランディングにおいて広告宣伝や販売促進の果たす役目は大変大きいのですが、忘れてはいけないのが企業経営そのものがブランド戦略であるという事です。広告宣伝や販売促進はブランディングという活動の一部分でしかないのです。